気象表および略表の記載事項の凡例

【凡例】(極力原文のまま記載しています。)

本編は満州国中央観象豪観象機関に於ける六回気象観測成績及び其れに基き調査した
る気象概況を記し、尚十時一回観測に依る国内簡易気象観測成績をも掲げたり

本編の記載注意事項下の如し

観測時 満州標準時(東経百三十五度の平時)に據り夜半を日界とする二十四時間制
を用ふ、但し日照時数は真太陽時に據る

気圧  粍(mm)を以て示し晴雨計示度には単に温度の更正のみを施す。重力及び海
面への更正数は本表の欄外に之を掲ぐ

温度 摂氏の度数を以て示す。ただし氷点下以下の度数は負数を用ひず其度に100を
加へたる数を以て之を示す。すなわち氷点下3.4度は96.6度と記するが如し、なお最
高最低気温は二十四時を日界とする値を掲ぐ

草上気温 地面上五糎(cm)の気温にして摂氏の度に據りこれを示す

風向 十六方位に據り之を示し、風速0.6米/秒(m/s)とするに至らざる時は―を以
て示す、風向定時観測値最下欄には該観測時に於ける月中の最多風向を記し、日別及
び月中最多風向欄には毎時観測より得たる最多風向及び其百分率を掲ぐ

風速 米/秒(m/s)を以て示し、或観測時に於ける風速とはその観測時前10分間の平
均風速を以て之を示す

雲量 0より10に至る十分率によりこれを示す

湿度 水蒸気の飽和したる時を100とし皆無の時を0とする百分率に據り之を示す

降水量 粍(mm)を以て示し二十四時を日界とする日量なり

蒸発量 粍(mm)を以て示し十時を日界とする値なり、観測時前に十四時間に0.1粍
以上の降水及び霧、露、霜、霧氷、細氷、飛雪等の量が0.1粍以上ありたる時は観測
値に括弧を附す

最大積雪深度 糎(cm)を以て示し、当日定時観測に於ける地上よりの深さの最大な
るものを記す

天気日数 降水日は降水日量0.1粍以上ありたる日、快晴日は平均雲量<2.5の日、曇
天日は平均雲量≧7.5の日、不照日は一日中日照全く無かりし日、暴風日は風速10米/
秒以上を観測したる日、積雪日は0糎以上の積雪(根雪を含む)ありたる日とす。
雪、霰、雹、霜、氷、日暈、黄沙は現象ありたる日とし、風塵は強度一以上の観測あ
りたる日とす

本表中月の最高(最大)および最低(最少)は太字を以て示し、現象の皆無は―を以
て之を示す
尚ほ記事中積雪の記号を附しある日は真積雪ありたるを示すものとす